ダンディ男バニーの飼育日記

YouTubeで誰にも相手にされない【ラジオ好き】若者2人(♂)の飼育日記です。YouTube生配信は毎週水曜日、おおよそ21:30~!!

【ちょっと怖い話】万引き犯のお婆ちゃんを見かけても、気にかけてはいけません。

どうも、
ダンディ男バニーの乳豚です。

スーパーマーケットの闇?? 触れてはいけない”万引きおばあちゃん”…。

同じ通路をウロウロ、商品を見ずにキョロキョロ…

配信では何度かお話していますが、
僕は2020年ごろから約3年ほどスーパーマーケットでバイト勤務していました。

それまで接客業の経験が無かった僕は、
店長やマネージャーから「接客の心得」や「マニュアル」といったものを
入社直後に叩き込まれます。

特に新型コロナウイルスが流行りだして情勢が不安定だった時期だったこともあり、
「強盗」や「万引き」など犯罪への対応も教わりました。

”強盗被害にあった場合、犯人の要求に従い刺激しないこと”
”店内で万引き行為を発見しても、その場で対応せずマネージャーに報告すること”

僕がフンフン聞いていると、
店長が補足してきました。

「背の低い白髪のお婆ちゃんが万引きしているところを見かけても、
気にしなくていいし、別に報告も上げなくていいから」

僕は少し違和感を覚えました。

しかし店長は
「まぁ、そんなにあることでもないし気にしなくていいよ」
あっけらかんと笑っていました。

妙な気もしましたが、
初めての接客業(コロナの時期ということもあり)で、
質問できずそのまま、勤務を開始してしまいました。

 

それからというものの忙しく働いていました。
コロナの影響で当時は外出規制も発令されていましたが、
日用品や食品を取り扱っているスーパーは混雑してしまうのです。
そしてお客様の数が多くなるほど、
店内で隠れて悪いことをする人も増えてしまいます。

これは少し手前味噌な話ですが、
僕は不自然な動きをする人が目につきます。
同じ通路をウロウロしていたり、
商品も見ずに周囲をキョロキョロしたり…。
そういう人の大半は陳列棚の商品をポケットに入れて会計せずに、
店を出て行ってしまうのです。
そのようなお客様(?)を見かけた時は、
マニュアルに従って店長やマネージャーへ連絡をするようにしていました。

連絡を受けた店長が
バックヤードで防犯カメラの映像を解析し、
警察へ届け出たり、リストアップしたりと対応をするのです。
店長は万引きをよく見つける僕を
「お客様にも目を配っている証拠だ」と褒めてくれました。
あまり人から褒めてもらうことが無かったので僕は嬉しくて、
それからというもの少し得意になってお客様の動きをみるようになりました。

 

仕事に慣れてきた頃、
僕の勤務時間は昼から夜へ移ることになりました。
夜勤を担当していた従業員の数が不足し、
当時は時間の都合がつけやすいフリーターの僕に白羽の矢が立ちました。

夜のスーパーは打って変わって暇でした。
夜8:00で飲食店が閉まってしまう時期ですから、
わざわざ買い物にくるお客様も多くはありません。
30分~1時間に1組お客様が来るか来ないかの店舗にいるのは退屈です。

僕ともう一人、もともと夜勤で入っている大学生の男の子が
その晩の担当でした。
しかしお客様はいないため、
ひたすら掃除をするか、レジ周りで雑談をして時間を潰していました。

すると大学生が僕に
「別に休憩していていいっすよ」と言ってきました。
どうやら僕がすごく眠そうに見えたそうです。

「バックヤードで飯とか食ってきて全然、大丈夫っす」

正直、退屈と睡魔に襲われていた僕はお言葉に甘えてバックヤードへ入りました。
バックヤードでは防犯カメラのモニターが8画面ほど設置されており、
常時、店内の様子が映し出されていました。
お茶を飲みながらモニターを見ていると、
大学生が一人でレジ周りを掃除したり遊んだりしています。

ふと店内入口を映し出すモニターに目をやると、
自動ドアが開き、背の低いお婆さんが入ってくるのが見えました。
俯いているため顔は見えない白髪頭のあ婆さんです。
こんな時間に珍しいなと思っていると、
少し不自然なまでにスルスルと商品のある通路へ進んでいき、
カメラに背を向けるように棚の前で立ち止まっています。

僕は直感で思いました。
「あ、万引きするな」と。

画面を見ていると案の定、
俯いたまま手慣れた手つきでヒョイヒョイ商品を盗んでいます。

僕は急いで大学生のところへ行きました。
「…万引き犯、いるよ!」
「マジっすか!!」
「5番通路の角んとこ」
「え、ちょ、見に行きましょうよ!!」

しかし、カメラに映っていた場所に来ても人の気配はありませんでした。

「ちょっと、誰もいないじゃないですか!」
「おかしいなぁ、確かに背の低いお婆ちゃんいたんだけど…」
「眠すぎて、寝ぼけてんじゃないすか!」

結局、その晩は僕が寝ぼけているということで夜勤は終えました。

 

翌日、店長と話をする機会があったので昨晩の話をしました。
すると店長は怪訝そうな表情を浮かべて
「あぁ、まあそれは気にしなくていいよ」とまともに取り合ってはくれません。

他の万引き犯はリストに残したり、警察へ届け出るのに、
そのお婆ちゃんだけは特に調査もせずに放っておくというのは
筋が通りません。
とはいえ、いちアルバイト従業員の僕ではどうすることもできないのが現実です。

せめて昨晩のお婆ちゃんがいたのか確認するためにも、
バックヤードで防犯カメラの映像を一人でプレビューしてみました。
画面には暇そうに仕事をしている僕と大学生の姿が映し出されています。
しばらく早送りをしていると、僕がバックヤードへ引き上げていきました。
いよいよ、お婆ちゃんが来店した時間です。
じっと見ていると、やはりお婆ちゃんは店に入って来ていました。
そしてスルスルと商品の所へ進んでいきます。

やはり俯いたままヒョイヒョイと商品を盗り始めました。
しかし次の瞬間、お婆ちゃんは首だけをぐるっと回して防犯カメラのほうをジッと見つめてきました。
首から下は相変わらず、商品をヒョイヒョイと物色しています。
この異常な光景にギョッとしていると、
画面の端から「どこだよ万引き犯!」と喋りながら僕と大学生がフェードインしてきました。

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